技術士第一次試験合格者セミナー

1999年3月22日、近畿青年技術士懇談会が主催された技術士1次試験合格者セミナーへ参加することができました。それまではインターネット、NIFTYの会議室でしかお話したことがなかった方と実際にお会いすることができました。
講演は3件ありました。
  1. 技術士および技術士補の状況について
  2. 技術士としての能力の習得
  3. 技術士補の活動事例紹介
です。

1.「技術士および技術士補の状況について」では、大きく分けて2つのお話しがありました。1つは改正が行われるであろう技術士法について、もう一つは技術士補としての自覚についてです。
現在技術士の受験資格は7年の業務経歴か技術士補として4年かのどちらかですが、法改正後は技術士補を経由しないと受験資格が得られなくなりそうです。技術士補として4年のみになるか、7年の業務経歴と1次試験合格の2つになるかはまだ決まっていないそうです。法改正も来年度からか再来年度からかもわからないとのことでした。これは、アメリカの技術士に相当する資格(PE)の制度に近づけるために行おうとしています。各国の技術士に相当する資格に相互互換を持たせるのが目標です。そのためまずはAPECエンジニアの間で互換性をもたせようとしています。
技術士補としての自覚のお話しでは、登録すれば責任が生じることを認識しなければならない、とのことでした。技術士は善意(誠意)で登録のお手伝いをしているのだから誠意には誠意で応えて欲しいと言われました。具体的には4年後の受験を目指すこと、活性化した活動をすること、定期的に業務報告をすること、技術士が協力を求めたら可能な限りこたえることなどです。

2.「技術士としての能力の習得」では、技術士の姿勢・能力、技術士的な業務の進め方についてお話されました。業務の進め方は、情報のインプット、プロセス、アウトプットの過程をとります。インプット段階では人からの情報、書籍・インターネットからの情報収集を行ないます。プロセス段階では、収集した情報を整理・検討します。アウトプット段階では、論文・プレゼンテーションなどを通して、他人に伝えます。

3.「技術士補の活動事例紹介」では、実際に技術士補として活動されれおられる方からたくさんのアドバイスをいただきました。私自身、登録はしたもののどうやって活動していけばいいのか五里霧中だったので、たいへん参考になりました。

指導技術士と言っても、自分とは専門分野が違うはずです。自分の専門分野を持って、Give and Take の関係になるのがベストです。待っていても指導技術士はなにもしてくださらない、必ず自分から定期的にコンタクトを取ることが必要です。お話しくださった方は、最近会社でこんな業務を行いました、など手紙で知らせておられたそうです。何事も自ら積極的に行動することが要求されます。また、「日常業務を大切に」、「情報のアウトプットを」とも言われました。
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